「内部リンクパラメータとユーザー体験を考える」
2019年04月9日
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内部リンクにトラッキングパラメータの付与はSEOには不向き!?
サイト内おけるユーザーの行動を把握しようと内部リンクにパラメータをつけて計測している方もいるのではないでしょうか?
※パラメータ=URLの後ろの「?」以降の文字列
パラメータを付ける事により、「どの部分からどのページに移動している人が多い」「ここにリンクをおいても思ったよりもクリックされない」といった分析と併せ、リンク元ページのPV数やリンク先ページのPV数の分析が出来ます。
しかし、Googleは、内部リンクへトラッキング用のパラメータを付ける事を推奨していない様です。
canonicaの設定があれば十分だと思いませんか?しかし、Googleによれば、
rel=”canonical” でパラメータなしの正規URLが指定されていても、Googleがパラメータ付きのURLの方をインデックスしてしまうかもしれないというものです。
▼Googleクローラー
┗⇒内部リンクの情報
┗⇒canonicalの情報
2つ共に重要視しています。
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- canonical:Googleは、正規URLを決定する手がかりとして重要視しているが、「指示」ではなく、あくまで「重要度の高い情報」として扱っている。
- 内部リンクのURL:Googleは、正規URLの判断において重要視している。
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サイト内の他のページに対して、パラメータが付与されているURLでリンクしている
+
但し、リンク先ページは、正規化したいパラメータなしのURLをcanonicalで指定している
上記の様な状況になった場合、どちらも「正規URLの判断」という点において重要視されている為、
Googleは、どちらのURLを正規URLとして扱うのかが判断しづらくなってしまうというものです。
つまり、canonicalの設定=完璧ではないと考えた方が良いでしょう。
では内部リンクの計測はどうしたらよいの?という疑問が出てくるでしょう。
Googleはイベントトラッキングでの計測を推しています。
イベントトラッキングを利用する事で、サイト内におけるユーザーの操作、クリックの検知が出来ますで、
SEOを考慮する場合には、内部リンクには、パラメータの付与はせず、イベントトラッキングを活用しましょう。
•ウェブサイトの長期的な成功に必要なのは「UX改善」
”(検索)ランキング要因を気にかけなくても、長期的に成功するウェブサイトを作ることはできる。
だが、ユーザー体験(UX)を気にかけなければ、決して長期的に成功するウェブサイトを作ることはできない。”
PSA:
You CAN make a successful long-term website without caring about ranking factors.
You CAN’T make a successful long-term website without caring about UX.
— Pedro Dias (@pedrodias) February 13, 2019
”検索エンジンのアルゴリズムを研究して上位表示を獲得できたとしても、それは一時的なものかもしれない。長期的な視点で成功を収めるには、ユーザー体験という観点での意識と改善の活動が必要不可欠だということだ。”
上記は、以前、Google検索チームで働いていたペドロ・ディアス氏がツイッターに投稿した名言です。
訪れるユーザーの事を第一に考えているのが分かりますよね。
このような名言を残したペドロ氏は、モバイルサイトのユーザー体験を高めることに役立つ指南書を共有してくれています。Googleの広告チームが作成したもの様で、非常に参考になります。
業界に対応したバージョンもあり、全て英語ですが、ユーザー体験向上を目指す上では是非参考にしてみて下さい。
※ECサイトにおいては、ユーザーにどんなメリットがあるのかを明確にわかる要素をファーストビューへ設置する
※ニュースサイトにおいては、ユーザー体験の邪魔となるディスプレイ広告は設置しない
UX改善=ウェブサイトの改善に繋がり、昨今のGoogleは、益々、ユーザー体験に重きをおいていると考えられます。
大変変貴重な指南書となっておりますので、自社の業界に関連するものは是非参考にされてみて下さい。
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広告もLPもAMPでCTRが向上!
Googleが「AMP HTML広告」の採用による成功事例を公開しました。
”AMPページ+AMP HTML広告 vs. 通常のHTMLページ+通常の広告
・CTR(クリック率)が87%アップ↑
・ビューアビリティ※が36%アップ↑
・広告からランディングページへの訪問が81%アップ↑”
” 通常のHTMLのランディングページ vs. AMPのランディングページ
・コンバージョン率が76%アップ↑
・CPA(顧客獲得単価)が43%ダウン↓”
上記は、自動車メーカーのフォルクスワーゲンと、スペイン語のニュースメディアのエル・パイスがAMP対応により手にした結果となります。
※ビューアビリティ(Viewability)とは、実際にユーザーが広告を閲覧できる状態にあった(ビューアブル)になっているかを示す用語です。
そもそも「AMP HTML広告」とは?
先ずはAMPについておさらいしてみましょう。
AMP:(Accelerated Mobile Pages)の略でアンプと読みます。ユーザーのモバイル端末へ高速にコンテンツを届けることを目的にGoogleとTwitter共同で行っているプロジェクトです。
サイトをAPM化する事により、広告のCTR、売上も上昇するという事例がありますが、こちらは、従来よりも高速に表示される事で、ユーザー視点に立った場合、待機する時間が圧倒的に短くなることから、ストレスがなく快適に活用できますので、サイト離脱率の低下が関連するものと考えられます。
クリックして何秒も待っていると苛々してしまい、もうそのサイトは活用しない!と思った方は大勢いるはずです。
自身のサイトもそうなっていないか・思われていないか改めてチェックしてみる事をお勧めします。
このサイトは遅いからもう使わないと思われてしまう前に…
さて、本題のAMP HTML広告ですが、「AMP HTML広告」とは、ページに掲載する広告自体をAMP化することにより、広告表示も高速化させようというものです。
(主な対象は、検索結果に表示される広告よりも、ニュースサイト等、メディアのページ上に表示する広告枠とお考え下さい)
例えば、ニュース記事のページ自体がAMPで作られていれば、高速に表示されます。勿良い事ですが、
その記事ページに掲載されている広告の表示に時間がかかってしまうとしたらどうでしょうか?
ユーザー体験は悪くなってしまうでしょう。
AMP HTML広告でユーザー体験をより良いものにしていく為には、その広告の遷移先LP(ランディングページ)もAMP化しておく事で、ユーザー体験を悪くしてしまうリスクを減らす事も重要です。
AMP HTML広告は、AMPページのみの掲載だけでなく、通常のHTMLで作られているページにも掲載が可能です。
また、AMP HTML広告には、高速表示だけでなく、ユーザーの閲覧を妨げないよう、ユーザー体験向上の工夫も凝らされており、更に大きな利点としては、マルウェアのようにユーザーに害を与える広告を紛れ込ませないための「セキュリティ」を備えています。
AMP HTML広告とSEOはまたジャンルは異なりますが、「ユーザー体験」という大きな共通点があり、トピックとして記載させて頂きました。
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コアアルゴリズムのアップデート実施
Googleは、現地時間の3月12日に2019年で初となる、コアアルゴリズムアップデートの実施をTwitterでアナウンスしました。
コアアルゴリズムアップデート:Googleの評価指標の根幹部分を見直し、更新するもの。
This week, we released a broad core algorithm update, as we do several times per year. Our guidance about such updates remains as we’ve covered before. Please see these tweets for more about that:https://t.co/uPlEdSLHoXhttps://t.co/tmfQkhdjPL
— Google SearchLiaison (@searchliaison) March 13, 2019
以下、翻訳となります。
” 今週は、年に数回行うように、幅広いコアアルゴリズムのアップデートをリリースしました。このようなアップデートに関する私たちのガイダンスは、以前に説明したとおりです。詳細については、これらのツイートを参照してください。”
日本のGoogle検索において影響を受けたのは、3月14日と考えられております。
影響受けたジャンルとしては、YMYLといった特定ジャンルのみならず、広範なサイトジャンルをターゲットとしていると想定されます。
【アルゴリズム変更があったときの心構えと重要な事】
コアアルゴリズムのアップデートが実施されると、当然ながら順位が下るサイトが出ますが、上がるサイトもでてきます。
ユーザーに指示される様にGoogleもアップデートを繰り返しています。
高品質なコンテンツを提供していたとしても、順位が下がる場合もあります。それは、Googleの品質に対する評価方法が変わった事により、順位が下がる事もありえるでしょう。
Googleは、検索クエリに対し、最も関連性の高いページ(サイト)を返す為にアルゴリズムの変動を繰り返しています。
検索ユーザーの求めるものの移り替わりに対応していく必要性があります。
検索ユーザーの検索クエリに対し、古い情報ばかりを返していたらどうなってしまうでしょうか?
Googleは信用を失い、活用されなくなっていくでしょう。
・検索エンジンではなく、ユーザーが今本当に求めている情報をコンテンツとして提供出来ているか
・関連性と品質がともに高いコンテンツを増やす
ここを意識していく事が重要です。
最後に補足となりますが、Googleのダニー・サリヴァン氏は、コアアルゴリズムアップデートの際はこれにあわせて何かするのではなくむしろ何もしてほしくないと言っているそうです。アナウンスされたら慌ててしまいますよね…
理由としては、アップデートで影響を受けたとしてもそれはサイト側に問題があるとは限らず、Google側の都合でアルゴリズムを改良しただけという場合もあるからだそうです。
Googleも活用され続ける為にテストを実施したいと考えたら納得がいきます。
ユーザーを最優先し、役立つコンテンツを提供し続け、使いやすいサイトを設計し続ける事を追及していくことを推奨いたします。