「検索結果でウェブサイトのアピールを!リッチリザルトの種類から設定方法まで解説」
2023年06月8日
検索を豊かにしてくれる“リッチリザルト”
休日の昼、カレーを作るために「カレーライス レシピ」と検索をしました。するといつものウェブページだけではなくカード状のレシピがカルーセルとして表示されていることに気が付きます。それらはタイトルに加えて写真までついておりますので、そのレシピを作ったときに、どのようなカレーが出来るかが一目でわかりました。この、レシピを表示しているのは、“リッチリザルです。
リッチリザルトとは?
リッチリザルトとは、検索画面に表示される追加の情報です。先述したレシピのように、視覚的に見やすくなったり、目的のページにすぐ行けるようになったりするため、ユーザーエクスペリエンスが向上します。また、ウェブサイトの提供者側から見ると、普通の検索結果とは違う表示をすることが出来るため、他に差をつけ、より多くのユーザーを獲得する可能性を高めてくれるのがこのリッチリザルトになります。
リッチリザルトの種類とメリット
Google が提供しているリッチリザルトには多数の種類が存在しており、ウェブサイトの提供しているコンテンツによって使いたい機能を選ぶことが出来ます。
例えばレシピサイトの場合は、レシピを使うことで先ほどのカルーセルを表示させることが出来ますし、映画サイトであれば映画のカルーセルを表示することもできます。ここでは主なリッチリザルトを紹介いたします。
〇サイトリンク
サイトリンクは、検索結果ページでウェブサイトのコンテンツを表示します。ユーザーはウェブサイトにアクセスする前からどのような情報が提供されているかを把握することができ、ミスマッチを防ぐだけでなく、ユーザーが求めている情報に直接アクセスするのを支援します。
〇パンくずリスト
パンくずリストは検索結果の上部に表示され、表示されているページがウェブサイト内のどの階層に位置しているかを示し
ます。これは最も一般的なリッチリザルトであり、上位階層やトップページへのナビゲーションを容易にします。
〇レシピ・商品などカルーセル
レシピや商品の検索結果では、カルーセル形式で結果が表示されることがあります。このカルーセルでは、写真やタイトルに加えて、レシピの場合は所要時間、商品の場合は値段などが表示されます。これにより、ウェブサイトにアクセスせずに比較検討を行うことが可能です。
上記で紹介したのは一部ですが、実際には 30 を超えるリッチリザルトの機能があります。その他の機能については以下の Google 公式のページに記載されておりますので、ご自身のサービスにあった機能をお探しください。
https://developers.google.com/search/docs/appearance/structured-data/searchgallery?authuser=0&hl=ja
リッチリザルトと強調スニペット
リッチリザルトに似た、検索結果を豊かにする機能として強調スニペットというものが存在します。
強調スニペットは、質問形式の検索に対して上位に表示されます。リッチリザルトと違い、表示するための明確な設定
方法や出し方のようなものはなく、ウェブサイトのコンテンツを Google が判断することで表示が行われます。
リッチリザルトの実装方法
リッチリザルトの実装は、構造化データのマークアップによって行うことが出来ます。
構造化データのマークアップとは、ウェブサイト内のコンテンツをクローラーに対して示すために、特定のマークアップ言語や形式を使用してウェブサイトの HTML 上にタグや要素を追加するプロセスです。
構造化データのマークアップ方法には、手動と自動の 2 つのアプローチがあります。
手動での実装は、「ボキャブラリ(言語)」と「シンタックス(文法)」を選択し、HTML上に記述する必要があります。た
だし、構造化データマークアップを生成するための対話型ツールである「構造化データマークアップ支援ツール
(https://support.google.com/webmasters/answer/3069489?hl=ja&authuser=0)を使用すると、手動でのマークアップ作業が容易になります。
他方自動での実装を行う場合には、各 CMS(コンテンツ管理システム)のプラグインを使用するか、Google の提供している「データハイライター
(https://support.google.com/webmasters/answer/2692911?hl=ja&authuser=0)を使用することで実装が可能です。「データハイライター」は、特定のドメインや業界に特化した構造化データの生成を支援するツールです。特定のビジネスカテゴリに関するマークアップの作成を容易にし、正確な構造化データを作成することが出来ます。
手動または自動でのマークアップが完了したのちは、マークアップが正常に行われ、Google によって認識されているかは以下のサイトから確認することが出来ます(https://search.google.com/test/rich-results?hl=ja)。マークアップを行った後は、まずそれが反映できているかの確認をしてみてください。
リッチリザルトの注意点
リッチリザルトは、検索結果上の表示面積を広げたり、直接ユーザーが求めている情報を提供できたりとユーザーエクスペリエンスを向上し上質な流入を促進することができます。そのため SEO対策のためにも自身のウェブサイトへ実装したくなりますが 2 点だけ注意点があります。
①リッチリザルトは絶対に表示されるものではない
リッチリザルトは設定したからといって絶対に表示されるわけではありません。ユーザーの検索に対して、適していると判断された場合にのみ表示が行われます。
②リッチリザルトは直接検索順位を上げるものではない
リッチリザルトは、ユーザーの流入を促進してくれる効果があります。しかし、SEO対策という観点で見ると直接検索順位を上げてくれる機能ではありません。ただし、リッチリザルトによってクリック率の改善・流入の促進が見られる場合には、それによる間接的な影響はありますので実装して損はないでしょう。
リッチリザルトの設定で上質な流入を
Google はこれまで幾度となく Google 検索の機能を改善してきました。昔に比べると検索精度は向上し、ウェブサイトに入る前から欲しい情報を精査できるようになり、欲しい情報が書いてあるページに直接流入することが出来るようになりました。これは裏を返せば、ウェブサイトの運用者からすると自分たちの情報をより意図に沿った形で伝えられるようになったと言えます。リッチリザルトを表示させることで、より自身のウェブサイトの上質なコンテンツをユーザーにアピールし流入の改善をしてみてはいかがでしょうか。