「E-E-A-T とは?E-A-T との違いは?SEO 対策に不可欠な E-E-A-T を解説!」
2023年07月11日
E-E-A-T とは?
Google は昨年の 12 月、検索品質評価ガイドラインを更新しました。検索品質評価ガイドラインは、Google が提示している検索結果の品質を評価するためのガイドラインであり、12 月の更新で、それまで E-A-T としていたものを E-E-A-T へとアップデートをしました。
E-E-A-T とは、端的に表すと Web ページの品質を評価するための指標です。経験を表す「Experience」、専門性を表す「Expertise」、権威性を表す「Authoritativeness(権威性)」、信頼を表す「Trust(信頼)」の頭文字を合わせたものであり、これらの要素を総合的に評価します。
昨年 12 月の更新前は、E-A-T であり、「Experience」が含まれていませんでした。また、E-A-T の時代は、あくまで専門性と権威性と信頼が並列の評価事項として掲げられていましたが、現在は経験、専門性、権威性によって信頼性が成り立つという複合的なものとなっております。
一つ注意しておかなければならないのは、E-E-A-T は特定のランキングアルゴリズムを指し示すものではなく、直接的な SEO 対策とは関係がないということです。これはあくまで Web ページの品質を評価するための指標であり、その品質を改善することで間接的に SEO対策に貢献することができます。
E-E-A-T の各項目とそれぞれの意味
〇Experience(経験)
Experience は、コンテンツ作成者の実体験に基づくオリジナルな内容が書かれているかを評価する要素です。既存のコンテンツのコピーとペーストを繰り返しただけのコンテンツが横行する中、より価値のある経験を含んだコンテンツを評価するために、この経験は追加されました。
〇Expertise(専門性)
Expertise は、コンテンツの内容が詳細かつ専門的な情報であるかを評価する要素です。専門性が高いコンテンツは、ユーザーが検索する際に抱えている疑問や悩みに回答することが出来ると考えられています。また、Web サイト全体の専門性を高めることも重要であり、複数のカテゴリーについてのコンテンツを制作するよりは、一つに絞り、そのカテゴリーに特化した Web サイトにする方が良いとされています。
〇Authoritativeness(権威性)
Authoritativeness は、コンテンツ作成者やウェブサイトが情報源としてどれだけの認知度を持つかを評価する要素です。第三者が評価するコンテンツであるか、社会的な認知度や評判はよいか、多くのサイトや SNS などで紹介されているか等が重要です。そのため、被リンクやサイテーションも権威性を示す重要な要素となります。
〇Trust(信頼)
Trust は、Web ページの正確性や安全性など、信頼性の度合いを評価する要素です。コンテンツのオリジナリティや、ウェブサイトの SSL 化、運用者情報や利用規約が明示されているかが重要になります。特に YMYL(Your Money orYour Life)領域では、信頼性に注意が必要です。
E-E-A-T と YMYL との関係
YMYL とは、「Your Money or Your Life」の略であり、Google 品質評価ガイドラインでは、「人々の健康や経済的安定・安全性、社会福祉や幸福に影響を与える可能性のあるコンテンツ」として定義されています。YMYL 領域では、誤った情報の含まれるコンテンツを作成した場合、それがユーザーの健康や生活などに大きな損害を与える可能性があります。例を出すと、薬の用法容量を記載しているサイトが、その情報を誤って記載していれば、それを見た人が誤った情報に基づいて服薬し、健康に害を受けます。それゆえにこの領域のコンテンツは特に E-E-A-T が厳しく取り扱われます。
E-E-A-T の改善方法
ここでは、E-E-A-T の各種項目を改善するうえで注意すべき項目を記載します。
〇Experience(経験)
・コンテンツ作成者が自身の体験・実践した経験に基づいてコンテンツ作成を行う
Experience の改善に重要なことは、コンテンツ作成者が経験した一次情報であることです。そのため作成者の経験を基に独自のコンテンツを作成することが重要です。
〇Expertise(専門性)
・ウェブサイトの専門とするカテゴリを決めて、それに特化させる
例えば、電化製品について記載しているサイトが、同じサイト上で動物や人気の温泉についてのコンテンツを提供していると、当然専門性という観点では評価が低く、ユーザーのニーズも分散します。コンテンツは自身の専門領域に絞って作成しましょう。
・古いコンテンツを残さずに、常に最新の状態にアップデートする
情報の古いコンテンツを残していると、ユーザーの利便性が低下し、ウェブサイトの専門性は損なわれます。専門性を高めるためには常に最新の情報を提供できるようにしましょう。
但し、コンテンツを発信してから数年経過しても、そのコンテンツの発信当初のまま価値ある状態であればその限りではありません。
ジャンルによっては、一度発信したコンテンツが長年に渡りサイト内で評価され続け、資産として残る場合も往々にしてあります。
新旧問わず、リアルタイムで検索してくるユーザーにとって有益な情報を発信できているかが重要です。
〇Authoritativeness(権威性)
・SNS や他のウェブサイトからの被リンクやサイテーションを獲得する
良質なコンテンツが掲載されているサイトは、多くのユーザーに支持され、共有される傾向にあります。そのため、被リンクやサイテーションの獲得は重要であり、権威性を高めるためには、より多くの人にシェアや言及されるようにしましょう。
〇Trust(信頼)
・ウェブサイトを SSL 化することで、通信のセキュリティを高める
SSL 化とは、インターネット上のデータの送受の暗号化を行う仕組みです。特に個人情報を扱うウェブサイトではこれが重要で、ないと必然的に評価は下がります。自身のウェブサイトの URL が「https」で始まっているかを確認しましょう。
・コンテンツ作成者の情報を明記する
コンテンツ作成者の明記は、専門性や権威性にも関わります。例えば誰かわからない人の書いた医療情報より、どこの病院のどのような経歴のある医師が書いたと分かる情報の方が専門性や権威性、信頼があるといえるでしょう。
E-E-A-T を意識した良質なコンテンツ作成を
先述した通り、E-E-A-T は特定のランキングアルゴリズムに作用するものではなく、ウェブページの品質を評価するための指標です。E-E-A-T を改善することで直接的に検索結果を向上させるわけではありませんが、E-E-A-T が徹底されたコンテンツは特定の評価者のみならず、ユーザーからの評価も必然的に高くなってくるでしょう。このような良質なコンテンツを提供し、ユーザーからの評価も高いウェブサイトは、ランキング向上に一役買うことが出来るでしょう。E-E-A-T は直接的なランキングの変動さ引き起こすものではありません。しかし、E-E-A-T を意識した良質なコンテンツを作成することで間接的なSEO対策をしていきましょう。