「10 月に行われたスパムアップデートについて解説!概要や注意すべきポイントを紹介!」
2023年11月10日
かつてない頻度のアルゴリズムアップデート
秋が深まり、残暑も去り過ごしやすい 10 月に、SEO業界では驚くべきことに 2 度のアルゴリズムアップデートが実施されました。具体的には、スパムアップデートとコアアップデートの 2 回のアップデートが行われ、8 月と9 月にもアップデートが行われたことを考慮すると、たった 2 か月の間に計4 度ものアップデートが実施されたことになります。これは従来、3 か月に 1 度程度の頻度でアップデートが行われていたということを考慮すると、非常に速いペースでの変化が起きていることを示しています。この激動のアップデートに置いて行かれないためにも、今回は 10 月に行われたアップデートのひとつ、スパムアップデートについて解説します。
スパムアップデートとは
今回のスパムアップデートは、2023 年 10 月 4 日に実施されました。このアップデートは今回が初めてのものではなく、過去にも複数回行われています。前回の実施は去年の 10 月であり、約 1 年ぶりの実施となります。 スパムアップデートの目的は、検索エンジンにからスパムコンテンツを取り除くことです。基本的に、このアップデートに特別な対策を取る必要はありません。ただし、無意識のうちにスパムと認定される可能性のあるサイト構成を採用している場合、ペナルティを受け、順位が大幅に低下する可能性があるため、注意が必要です。
また、スパムアップデートと似たものとして、昨年にはリンクスパムアップデートも実施されました。スパムアップデートは広範なスパムに対応するポリシーに基づいていますが、リンクスパムアップデートは、「リンクスパム」と呼ばれる不適切な被リンクを獲得し、検索順位を上げようとする試みに焦点を当てたアップデートでした。
スパムアップデートで対策されるスパム行為
スパムアップデートは、Google の「スパムに関するポリシー
(https://developers.google.com/search/docs/essentials/spam-policies?hl=ja)」に違反する場合、ウェブサイトの検索順位を下げる可能性があるアップデートです。これらのポリシーは意図せず違反することは少ないですが、中には無自覚のまま違反してしまっている場合もあるかもしれません。ペナルティを受けてしまうと、ビジネスにとって大きな損害となりますので、これらのポリシーを理解することは非常に重要です。以下に、意図せず違反する可能性のあるポリシーをピックアップして紹介いたします。
1.クローキング
クローキングは、ウェブサイトのユーザーと検索エンジンのクローラーに対して異なるコンテンツを表示する行為です。検索エンジンがアクセスしにくい技術(JavaScript や画像)を使用することでクローキングとみなされてしまう場合もあります。また、意図せずともハッキングによって所有者に気づかれないようにクローキングを行っていることもあるため、サイトのセキュリティを確保することが重要です。
2.隠しテキストと隠しリンク
隠しテキストと隠しリンクは、ページ上にテキストやリンクを配置しながら、背景色と同化させたり、画像を背後に配置したりしてユーザーには見えにくくする行為です。意図せずして文字色が同化してしまったり、テキストと画像が同化してしまっている場合には、気付かないうちに違反してしまうことがあります。
3.キーワードの乱用
キーワードの乱用は、ウェブページ内に多くのキーワードや数字を詰め込むことです。多くの検索キーワードに表示されることを狙って大量のキーワードを追加する行為は、逆にスパムとみなされる可能性があります。過度なキーワードの使用には注意が必要です。
4.誤解を招く機能
誤解を招く機能は、特定の機能を利用できると装いながら、実際にはその機能が利用できないような場合を指します。過去にその機能が利用できたが、現在は停止しているのにも関わらず、依然として利用可能であるという表記のままであると、スパムとして扱われる可能性があります。
5.無断で複製されたコンテンツ
無断で複製されたコンテンツは、他のサイトから取得したコンテンツを中心にウェブサイトのコンテンツを構築したり、引用したりする行為を指します。他のコンテンツを無断でコピーすることは規制の対象となりますので、他サイトのコンテンツを使用する場合には、適切な許可を得ることが必要です。
知ることで未然に防ぐリスクヘッジを
短期間の間に繰り返されるアルゴリズムアップデートの情報に追いつき、それに合わせた SEO 対策をすることは大変でしょう。昨今では生成 AI などの革新的な技術が台頭し、これに伴う高頻度のアップデートが今後ますます予想されます。その全てに対応することは難しいですが、今回のスパムアップデートが「スパムに関するポリシー」を把握していれば対応ができたように、事前に知っておくことで未然に対応しておくことが可能なものもあります。変化が大きい時代だからこそ、変わらない指標の対策は事前に行っておきましょう。