「ページの読み込み速度とは?SEO における重要性からテスト・改善の方法まで解説」
2024年02月13日
ストレスの要因?ページ読み込み速度
ウェブサイトを見ていると、表示に極端に時間がかかったり、逆に速かったりするサイトに出くわすことがあります。ページの読み込みが遅いというのは、待ち時間がなくシームレスに情報に接続することができる現代の私たちにとっては大きなストレスとなり得ます。見たいページが重くてなかなか見ることができないという体験は誰もが一度は経験したことがあるのではないでしょうか。ページ読み込み速度は、こうしたユーザーの検索体験だけでなく SEO対策にもかかわってきます。今回はSEO 対策におけるウェブページの読み込み速度の重要性とその測定・改善の方法についてご紹介いたします。
読み込み速度の重要性
ページ読み込み速度とは、Web サイトのページがユーザーのブラウザに完全に表示されるまでの時間です。具体的には、サーバーからの応答時間、HTML ファイルのダウンロード時間、CSS ファイルや JavaScript ファイルのダウンロード時間、画像や動画の読み込み時間などを含みます。このページ読み込み速度は SEO という観点からも、ユーザーエクスペリエンスの観点からも重要になっています。
SEO としてのページ読み込み速度の重要性
Google は、ページ読み込み速度を検索エンジンアルゴリズムのランキング要素の一つとしています。これを示すように2018 年 7 月には「スピードアップデート」を実施しており、極端に表示速度が遅い場合には検索ランキングが低下するアルゴリズムを実装しました。ただし、ここで“極端に遅い場合”と表現した通り、表示速度が速いことで順位が上がるというものではないことに注意が必要です。検索クエリとページの関連性やコンテンツの質の高さを前提として、画竜点睛を欠くことにならないようにするためにこのページの読み込み速度は重要になっています。
ユーザーエクスペリエンスとしてのページ読み込み速度の重要性
気になったページを見つけてクリックしてみたら表示されるまでに時間がかかる。こんな検索体験はユーザーにストレスを与えてしまいます。また、開くまでに時間がかかれば、検索結果に戻り他のサイトを探すというユーザーも少なくないでしょう。実際、Google の調査によると、ページ読み込み速度が 1 秒から 3 秒に遅くなると、直帰率が 32%増加し、さらに 5 秒となると、直帰率は 90%に達します。せっかく良いコンテンツを作っても、内容を見ずに離脱するようなことになってしまったら大きな機会損失となってしまうでしょう。
ページ読み込み速度のテスト方法
ここまでページ読み込み速度の重要性を説いてきましたが、ここから実際にページ読み込み速度を自身で測定するための方法をご紹介いたします。
Google Page Speed Insights
ページ読み込み速度を測ることのできるツールはいくつかございますが、私がお勧めするのがこの Google Page Speed Insights です。このツールは Google が公式に出しているもので、検索窓にテストしたいページの URL を入力するだけでスコアを見ることができます。スコアは 0~100 ポイントで表示され、90~100 ポイントでは優秀、50~89 ポイントで標準的、0~49 ポイントで要改善となります。また、このツールではスコアだけではなくどこを改善すべきかを見ることもできるため、スコアを向上させるためのネクストステップにつながります。
ページ読み込み速度の改善方法
ページ読み込み速度を改善するには、以下の方法があります。
画像の軽量化
コンテンツを充実させるためについつい画像を入れがちになります。画像を入れること自体は問題ないのですが、解像度が高く容量の大きい画像を入れてしまうと、読み込みに時間がかかってしまいます。Google Page Speed Insights で画像の容量が多いと指摘された場合、画像を圧縮してみましょう。
不要なプラグインの削除
利用していないプラグインは積極的に削除しましょう。利用していなくても、そのプラグインを読み込む時間が発生しページが重くなる原因となっているかもしれません。
ソースコードの軽量化
ソースコードとは、サイトを構成する HTMLや CSS、JavaScript などのプログラミングコードのことです。プラグインと同様に、使用していないものや不必要に埋め込まれている部分を削除することでソースコードが軽量化し、読み込みの改善が期待できます。
AMP を利用する
AMP とはAccelerated Mobile Pages の略称です。これを導入することでモバイルを利用して閲覧した際にページ読み込み速度を高速化させることができます。AMP の導入には HTML 上に特定のソースコードを入れ込む必要がありますが、これによりモバイルユーザーへのコンテンツの表示が高速化することができますので是非実装しましょう。
ブラウザキャッシュを利用する
ブラウザキャッシュとは、過去に訪れたサイトの丈夫を一時的にブラウザ上に保存する機能です。これを利用することで、2回目以降の訪問で何度もコンテンツの読み込みを行う必要がなくなり、ページの表示を高速化することができます。
まずはテストで知ることから
先述してきた通り、ページ読み込み速度は SEOの直接の対策にも、ユーザーエクスペリエンスの向上で離脱率の改善やコンバージョン率の向上にもつながる重要な要素です。また、他の SEO 対策の指標と違い、ツールを使うことで容易に可視化し改善すべきポイントを見つけることもできます。やってみて損することはない領域ですので、是非一度自身のウェブサイトの測定から始めてみてください。