話題のオーサーランク(AuthorRank)に関する考察
2014年05月31日
今月、検索エンジンのアルゴリズムに関する情報として「オーサーランク」に関する情報が諸説飛び交い、Yahoo!ニュースなどにも関連記事が掲載され話題となりました。
オーサーランクとは何なのか?バックリンクによる評価は終わってしまうのか?
等など、様々な疑問があるかと思います。
基本的な情報の確認と、見解と考察を進めて行きます。
① まず、現在の「検索結果の決定要因」を確認
オーサーランクの前に、現状のランキング決定要因を確認して行きます。
現在のGoogleの検索エンジンは、無数の「アルゴリズム」(サイト評価を判断するためルールのようなもの)によって検索結果を決めております。Googleは、常にユーザーに取って最適な検索結果が得られるよう、このアルゴリズムを日々更新しております。
現在の検索エンジンの検索順位決定要因は、主にこの2つが挙げられます。
「内部要素」と「外部要素」、これらの要素に加えて、その他無数のアルゴリズムによる順位評価が重なり、検索結果がユーザーに表示されております。
詳細には、昨年12月段階で、下記の項目が主であることが考察されております。
◇「検索順位決定要因」についての考察(2013年12月時点)
①外部からのリンクによる評価
・ドメイン単位でのオーソリティサイトからのリンクがある
・ページ単位でリンクがある
②ページ毎のキーワードに合ったコンテンツの評価
・ページ単位でキーワードについて書かれており、内容の質が高い
・ページ単位でキーワードについて書かれている
③サイト自体のブランド的な評価
・ドメイン単位でブランドとしての評価がある
④アクセス数に関わる評価
・ユーザーの閲覧時間やトラフィック、検索ワードの多様性
・ページ単位でソーシャルメディアで紹介などされている
⑤ドメイン毎のキーワードに合ったコンテンツの評価
・ドメイン単位でキーワードついて書かれており、内容の質が高い
・ドメイン単位でキーワードについて書かれている
参考:最新の検索順位決定要因について
http://seohopper.jp/staff/search-engine-ranking-data2013/
①=外部要素
②=内部要素
となりますが、それ以外にアクセス数に関する評価や、ブランドとしての社会的な評価、サイト全体での内容の一致による評価など、様々なアルゴリズムにより評価がつけられていることが考察されています。
② 話題のオーサーランクとは?
現状の検索順位の決定要因を確認したところで、オーサーランクに関する情報の確認をしていきます。
Author(オーサー)とは日本語で「著者」という意味合いとなります。
現在、Google+とコンテンツをつなぎ込み、
「このコンテンツの著者はこの人」
ということを検索結果に明示することができます。
これを、オーサーシップ(著者情報の付加)と言います。
↑検索結果上でのオーサーシップ(著者情報の付加)表記例。現状では、Google+のアカウント情報を付加出来ます。
オーサーランクとは、このオーサーシップを活用した、
「著者(オーサー)情報を順位(ランク)決定要因としたアルゴリズム」に該当すると言われております。
Googleでは公式に「オーサーランク」という言葉は使われてはいないのですが、
これらの意味合いを以ってこのように呼ばれたものが定着しているようです。
著者情報による信頼性と、専門性のあるコンテンツが繋がり、
評価につながるという考え方であると考察されます。
話題の起点としては、Googleのマット・カッツ氏による動画でのランキング決定要因に関わる発言となっております。
参考:Will backlinks lose their importance in ranking
https://www.youtube.com/watch?v=iC5FDzUh0P4
③ 外部要素(被リンク)の価値がなくなってしまうのか?
そして、諸説飛び交っておりますが、その中で多く見られる意見の一つに
「外部要素(他サイトからのリンクによる紹介などによる外部評価)がなくなり、オーサーランクによる評価に将来的になっていく」
という意見があります。
しかし、これはGoogle側においてはあくまで「オーサーシップ(著者情報)を評価の要素の一つとして追加を検討している」というだけの話であり、外部要素から内部要素にとって変わっていくということではありません。
↑上記「【×】間違った「オーサランク」の考え方 の認識による混乱が一部で見られております。
今後も、外部要素(リンク)は、アルゴリズム内のいち評価要素として、大きい比率を占めていくことは考察されます。ですが、Googleのアルゴリズムが進化していくに連れて、上位表示に向けて様々な要素を考慮することは念頭に置く必要は強まることが考えられます。
④ オーサーシップの今後と有効活用
Google側では、今後オーサーシップ(著者情報)をどう活用していくか、検索順位に影響するかなどの具体的な明示はありません。まずは、前述のパンダアップデート(内部要素)や、ペンギンアップデート(外部要素)に対応出来るよう、サイトの見直しと改善を進めることが重要となるかと思われます。
【ウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)】
https://support.google.com/webmasters/answer/35769?hl=ja&ref_topic=6002025
ですが、オーサーシップを導入することで得られることが予想されるメリットとして、「著者情報の付加により信頼性が増し、クリック率やサイト滞在時間が増える」という可能性も考察されますので、コンテンツ次第では間接的なアクセスアップに貢献することも推察されます。
実際にオーサーシップ(著者情報)を検索結果に付加するには、下記のヘルプを参考にしてみてください。
【検索結果内の著者情報 】
https://support.google.com/webmasters/answer/1408986?hl=ja