形態素解析とは、コンピュータによる自然言語判断処理技術のひとつです。文章を意味のある単語に区切り、辞書を利用して品詞や意味内容を判断することが、仮名漢字変換ソフトや翻訳ソフトにそのロジックが用いられています。
英語やフランス語では一文字では意味をなさず、それらが集合した単語が文法上・意味上の最小単位になり、しかも単語を分かち書きにします。したがって単語が独立するので形態素の解析は容易です。
ところが日本語の場合、単語の分かち書きはせずに連続して書くので、形態素への分割が難しいのです。いかに精度が上がったとはいえ、仮名漢字変換ソフトがいまだ万能ではないのはそのためです。そのため辞書に登録されている品詞をもとに形態素分割を行ったり、文法的におかしい区切り省くなどをしなければなりませんが、意図してそのように書かれた場合もあるので、複数の解釈の余地が必要です。一意に決定しないことも必要です。長文になればその傾向が顕著になるでしょう。
とはいえこの分野の今後の発展は、インターネット社会においては必須であり、今後更なる検討が進められることになるはずです。